にゃん吉です。
2023年4月17日放送の『クレイジージャーニー』の回は、「奇界遺産フォトグラファー」の佐藤健寿さんでした。
佐藤さんの回は毎回すごく興味が惹かれるテーマが多いのですが、今回も裏切らなかったです。
またまた奇妙な「カーゴカルト」という信仰をしている島に行くことになりました。
昨年の統一教会問題からカルト宗教問題が日本で湧き出ていますけど、どんな信仰なのか気になります。
▽目次です▽
「カーゴカルト」とは
冒頭で佐藤さんが説明していました。
- 「カーゴカルト」とは文字通り「カーゴ=積荷」。その積み荷を運ぶ人を宗教的に信仰。
- 2月15日に「カーゴカルト」の祭りが行われる。
- 場所は南太平洋のバヌアツ共和国のサント島から開始。
- バヌアツ共和国はたくさんの島で成り立っており、100以上の少数民族が暮らしている。
- 佐藤さんが「カーゴカルト」に興味を持ったのが好きなマンガ「マッドメン」(諸星大二郎)を読んで。
- 「マッドメン」の舞台はパプアニューギニア。飛行機を見て「カーゴ」と叫んで崇めるという場面があった。⇒飛行機が幸せを運ぶという信仰
- 「マッドメン」は一説によると、宮崎駿の『天空の城ラピュタ』に影響を与えたマンガと言われている。
バヌアツ共和国とかパプアニューギニアは無縁ですけど、行ってみたいと思います。
こういうところには憧れがあります。
海も綺麗でしょうし。
ちなみに、にゃん吉は南の島はタヒチに行ったことがあります。
ボラボラ島のビーチで、ホテルのバーから流れて来た映画『バクダッドカフェ』の「I'm Calling You」が忘れられないです。
ものすごく青い空、エメラルドグリーンの透明な海、白い砂、輝く太陽とマッチしていて、すごく感動した記憶があります。
また行きたいなぁ。
命の洗濯ができる感が凄かったです。
バヌアツ共和国のアイランドホッピングの旅
- バヌアツには83の島がある。
- 今回の目的の島:エファテ島⇒サント島⇒タンナ島
- カーゴカルトのお祭りがあるのはタンナ島
- サント島はミリオンダラーポイントと言われる場所があり、カーゴカルトの最初の積荷が降ろされた場所らしい。
- 南太平洋第二次世界大戦博物館に立ち寄る。⇒カーゴカルトは第二次世界大戦に関係している。
- サント島はただの湿地だったが、米軍が基地を作るために整備。道や建物を建てて町を作った。
- 米軍撤退後にバヌアツの人がここを町として使い始めた。
- 未開の地だった人々にとっては、米軍が来たことはとんでもない驚きとショックを与えた。
- 博物館で「カーゴカルト」を尋ねると「知らない」と言われる⇒「ジョン・フラム運動」ならタンナ島に存在する。⇒現地ではカーゴカルトはジョン・フラム運動。
島同士への移動は小型飛行機でしたけど、飛行機のタイヤがパンクしてました。
にゃん吉が行ったタヒチでも、国際空港がある島がタヒチ島なんですが、リゾートとして一番有名なのがボラボラ島です。
そこへはやはり小型飛行機で移動してました。
当時はエアフランスで行ったのですが、その時のクルーはバカンスになるとのことで、一緒にボラボラ島へ移動。
エアフランスのCAさんがアナウンスをしてくれてました(笑)。
ミリオンダラーポイントへ
- ミリオンダラーポイントに到着すると、積荷の残骸が今でも残っている。
- 米軍は撤退する時に持って帰るのは大変なため、海に廃棄していった。
- この米軍が残していった文明こそ、積荷を信仰するカーゴカルトのルーツと言われていた。
- 実際に子孫に話を聞くと、米軍の残していったものに価値があるかわからなかった⇒同時は裸同然で生活をしていた。
- 「ジョン・フラム運動」はミリオンダラーポイントのあるサント島では関係がない⇒「ジョン・フラム運動」はタンナ島
- ミリオンダラーポイントという名前は皮肉を込めて、100万ドル分の物が沈ん出でる海という意味。
島同士に距離があるからか、カーゴカルトである「ジョン・フラム運動」のことは知らないと言っていたのが印象的でした。
狭い地域での信仰ということになんでしょうか?
ミリオンダラーポイントと名付けられたこともなかなか興味深かったですね。
所詮価値がわからない人にとってはただのゴミですもんね。
カーゴカルトであるジョン・フラム運動の発端
- ジョン・フラム運動祭りに向かうため、タンナ島へ⇒かなり整備されていない島。
- ジョン・フラム運動祭りが行われるのはラマカナ村。⇒人口約100人。
- 電力が通りスマホはあるものの、家は昔ながらの家。⇒とはいえ、電子機器は少ない。
- ラップラップという食べ物:すりおろしたバナナに島キャベツをのせ、バナナの葉に包んで蒸し焼きにした食べ物。
- 2月15日のお祭りの意味:村長のモリーさんのおじいさんはタンナの伝統を守るため17年間投獄をされた。おじいさんが解放された日が2月15日。
- ジョン・フラムはおじいさんを救ってくれた精霊の名前。
- タンナ島の人々は大地や人間を想像したウネンという神を信じていた。
- 1800年代に西欧の宣教師がキリスト教を持ち込み、1900年頃にはバヌアツはイギリスとフランスの共同統治領になった。
- 宣教師と共同政府は教会や学校を建設。⇒島の人々を精霊信仰からキリスト教に改宗させられ、伝統行事を廃止。
- 村人は伝統的な暮らしを守るために抵抗。⇒4人の村長が逮捕。
- この時獄中の村長たちの前に現れたのが精霊ジョン・フラム⇒アメリカがあなたがたを守るために友人になってくれると予言を残す。
- 第二次世界大戦でアメリカ軍がバヌアツに来る。⇒星条旗とバヌアツの国旗を掲げて、伝統的で平和に暮らすようにと村長たちが釈放。
- 1957年2月15日が村長釈放の日。⇒星条旗を掲げるお祭りが始まった。
- これがジョン・フラム信仰の発端。
なるほど!
だからジョン・フラムを称えているんですね。
今でも当時の村長の子孫であるモリーさんが伝統のお祭りを守っているとのこと。
そして大事なのはジョン・フラムの予言が当たっているということ。
意図的だったのか、本当に予言だったのかとなると、先住民を味方につけるための意図的な作戦とも取れますけど、予言の方が神話性が高まりますよね。
ジョン・フラム運動は宗教
- お祭りはアメリカを称賛するような感じで、星条旗が飾られている。
- モリー村長の横にはフランス政府の方が来賓。
- 儀式は星条旗の周りをアメリカ軍の兵士を真似た村人が行進。
- かつては上半身裸に「USA」と文字を書いていたが、2014年にアメリカが服を送ってくれたため、毎年儀式の時に着る。
- ジョン・フラムはいつかまたタンナ島に戻ってくると信じている信仰。⇒軍隊のような大きなもの「恩恵」がいつかまた来る日がくる。
- ジョン・フラム運動は宗教だと答える村人。
- ジョン・フラムは元々グリーンポイントという村に現れた。⇒グリーンポイントでタンナの人を集めて話や要求を聞き、それをフランスに申し出た⇒結果タンナの人を助けた。
- ジョン・フラムは実在の人物。
- カーゴカルトは精霊ジョン・フラムの予言⇒伝統的な生活をしていれば、いつかアメリカが必ず幸せを運んでくれるという信仰。
- 佐藤さん曰く、カーゴカルトは人類学者が付けた言葉であって、大事なのは積荷ではなく、自分たちの文化復興である。
外からの第三者にはカルトに見えても、実際の現地の人々にとっては文化復興の運動「ムーヴメント」ということですね。
すごくわかりやすかったですし、外から見えることと、中の人の現実にはこれだけの認識の違いがあるというすごい実例だと感じました。
映像も見ごたえありましたし、勉強にもなりましたし、考えることにも繋がった良い回でした。
佐藤さんの回は本当にハズレがないですね。
ジョン・フラムの実像に迫る第二弾があるようなので、これも楽しみです。
実在するらしいですもんね。
あと、ヤスール火山の映像も凄かったです!
タッキーの名前も出てきてました(笑)。
社長業で忙しいでしょうけど、また火山探検家として登場してくれませんかね?
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